上部消化管内視鏡検査
いわゆる胃カメラです。
開発当初は先端にカメラとフィルムが装着されていたため胃カメラの名前が浸透しております。現在では内視鏡先端にCCDと呼ばれる小型カメラが付いており、電気信号を本体で情報処理してモニターに画像を作っています。
気になる太さですが、当院で使用している内視鏡の太さは5.5mmで、赤鉛筆よりも細くなっております(図2)。
この細さになると、今流行の鼻からのカメラも出来ますが、口から入れてもそれ程辛くはありません。勿論、ご希望とあらば鼻から入れます。
さて、内視鏡室(左下図)に入ると、
紙コップに入った液体を飲む様に言われます。白くやや粘稠であまり美味しくありません。薄くした洗濯糊のようです。これはガスコン水といって、胃の中の泡を消す薬です。特に副作用はありません。絶食であっても胃液は分泌されており、簡単に泡が立ちます。また、消化性潰瘍をはじめ胃内の炎症が高度な場合には非常に濃厚な泡が発生している事が多くあります。この泡を予め消しておかないと、内視鏡が入ってから泡消しを行う事になり、その分検査の時間が長くなってしまいます。
そして内視鏡検査台に横になります。この時点で気分的にも見た目にもまな板の上の魚です。ここでは咽頭麻酔を受けます(図4)。
歯ブラシが奥にあたって『うえっ』となるところです。舌の付け根に内視鏡が当たる事によって嘔吐反射が発生するので、ここの麻酔を念入りにしておきます。後述しますが、経鼻内視鏡はこの舌の付け根を通らないので嘔吐反射が少なくなります。ここの麻酔はキシロカインという局所麻酔薬で、セメダインのような臭いがします。ごくまれにアレルギー体質の人がいますので、歯医者の麻酔等で気分が悪くなった事のある人は麻酔の前に申し出で下さい。