高血圧が脳梗塞の危険因子であるということは広く知れ渡ってきましたが、実際に血圧を下げることでどれ程のメリットがあるかを皆さんご存知でしょうか?
2001年にLancetというJournalに載った、PROGRESS試験という論文のデータなのですが。今まで脳梗塞を起こしたことのある人を対象にして、収縮期血圧を9mmHg、拡張期血圧を4mmHg下げたところ、脳卒中の再発が4年間で約3割(28%)低下したという報告があります。3割、かなり大きな差が出ております。
脳梗塞を起こしたことのある人は動脈硬化等の病変が進んでいることがありますので、シンプルな高血圧のみの人に比べてより厳格な血圧コントロールが必要となってきます。
あの辛いリハビリはもうコリゴリと云う人は、少なくとも血圧だけは下げておきましょう。
参考文献;日本内科学会雑誌103:1805-1814、2014 Lancet 358:1033-1041、2001