今回は食道がんについてのお話です。これに関しては、早期発見は定期的な内視鏡検査でありますし、予防法はまだ解りません。
しかしながら、高リスク群がこれほどはっきりしているがんもそうそうないのでそのお話を。
さて、何が悪いかというと酒とタバコです。そんなの当たり前だろう云われそうですが、ある特定の人が酒とタバコを嗜むと食道がんのリスクが357倍に上昇します。書き間違いではありません。357倍です。
では、どんな人が357倍のリスクに該当するかというと。
コップ1杯のビールで顔の赤くなる人です。
もともとタバコ自体に強力な発がん性があるのですが、アルコールを分解する酵素の少ない人が飲酒するとアルデヒドという化学物質が溜まってきます。これとタバコの相乗効果で357倍のリスクに跳ね上がってしまうのです。
因みに、顔は赤くなるけど練習して飲めるようになったという人。遺伝子が変わるわけではないので、飲めるようになっただけ更に危ないです。即刻禁煙しましょう。
参考文献;日本消化器病学会雑誌2013:110:1745-52