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2013年3月24日 - 逆流性食道炎のお話 ~その2~



胃と食道の境は、「下部食道括約筋」という長い名前の筋肉によってキュッと締まっております。そう、丁度お尻の穴の様に。何しろ括約筋ですから。

それでも飲食の際に飲み込んだ空気を出すために、一分間に数回は括約筋がカパッと開いてガス抜きをします。これが所謂ゲップです。

そのガス抜きの回数が矢鱈多かったり、加齢などによって括約筋が緩くなっていたり、或いはそもそも胃酸過多であったりすると、胃酸が余分に食道に逆流して来る訳です。

胃は厚い粘液で守られていて胃酸の影響を殆ど受けませんが、食道は全く無防備です。上がってきた胃酸が重力と食道の蠕動運動によって胃内に戻って貰うのを待つだけの非常に受け身の状態です。一応、食道腺という粘液分泌腺もありますが、胃酸の中和や粘膜保護には殆どお役に立ちません。

そして、逆流した胃酸に因って食道粘膜が消化され、炎症が起こってしまったのが逆流性食道炎です。