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2025年4月14日 - 温泉ソムリエの蘊蓄講座 ~その9 有馬温泉~

温泉ソムリエの蘊蓄講座 ~その9 有馬温泉~

みなさん、温泉はお好きですか。

今回は、よく訊かれる有馬温泉です。

有馬温泉は、道後温泉や白浜温泉と並び日本三古湯の一つに数えられ、大公秀吉の世から名湯と言われております。

確かに、火山帯でもないのに色々な泉質の温泉が湧き、しかもそのほとんどが96-99℃という謎の高温です。中でも金泉と呼ばれる赤茶色の湯は鉄分を潤沢に含んだ高濃度塩化物塩泉で、保湿保温効果に優れております。そのため、あの狭い有馬温泉一帯には大小数々の温泉旅館が犇めくように林立しており、最近ではインバウンドを狙っての飲食店も乱立して、一大リゾート地と化しております。

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一方、有馬温泉の湧出量はと言いますと、日によって変化するものの、有馬温泉全体で概ね900ℓ/分と言われております。そして金泉はこの一部です。この湧出量は決して少ないわけではないのですが、巨大なホテルを含めて約30の施設で分けてしまうと物足りない分量になります。

なので、当然ながら施設によっては循環ろ過をして消毒をしてお湯の使い廻しをしないといけない所も出てきます。循環ろ過自体は全国の殆どの温泉施設で行われているので問題はないのですが、でも折角有馬に来たのだから源泉かけ流しに入りたいじゃあないですか。もっとも、ほぼ100度なので薄めないと入れないのですが。

自家泉源をお持ちの宿と言えば、月光園・御所坊・古泉閣等々、お値段の張るところばかりですが、有馬の最奥にある亀の井ホテルも自家泉源を所有しております。昔のかんぽの宿をリニューアルしたホテルなので、有馬に期待するような高級感には乏しいですが、湯は逸品です。

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58ℓ/分の湧出量で加水はあるものの循環ろ過なし。いわゆる源泉かけ流しです。サウナも露天もありませんが、温泉ソムリエ的には温泉成分分析表の蘊蓄込みで十分です。

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温泉旅館に何を求めるかに拠りますが、あくまでも源泉にこだわる人にはお勧めです。