子宮頸がんワクチン(HPVV)について
子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種が6月から始まります。
ワクチンを打ちそびれた人への救済措置です。
神戸市でも1997.4.2~2006.4.1生まれの方を対象に公費での接種機会を設けることになりました。対象の人には通知がやってくる予定です。
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって起きることがすでに解っております。発がんの機序も解明されており、そのためHPVワクチンの普及により今世紀中には世の中から子宮頸がんが無くなるともいわれております。
しかしながら、日本では先進国の中で唯一子宮頸がんが増加しております。年間3000人が亡くなり、10000人が治療中です。それも、20代から40代の若い人にがんが発生しているのです。小中学生の親の世代。これは辛いです。
しかも、予防法が確立されているにもかかわらずです。
2013年4月、世界に遅れること数年、国はようやくHPVワクチンを定期接種にしました。ここまでは良かったのですが、一部の反ワクチン団体とマスコミのネガティブキャンペーンに押し負けて、僅か2か月半で接種勧奨を差し控えてしまったのです。以降、接種率は0.3%にまで低下して、日本は先進国唯一の子宮頸がん大国になってしまいました。
しかし、2019年11月、三原じゅん子議員の呼びかけで「HPVワクチンの積極的勧奨再開を目指す議員連盟」が開催され、以降地道な政治活動の末にようやく今回のキャッチアップ接種に至ったわけです。もちろん、打つ打たないは個々人の判断によります。
今回の政府勧奨で使用できるHPVワクチンは2価(2種類のHPVに対応)のサーバリックスと4価のガーダシルです。9価のシルガードと言うワクチンもあるのですが、今回の使用薬剤にはエントリーされておりません。
すでに自費で打った人に関しても、償還払いという助成制度が出来る予定ですので神戸市のホームページで確認してください。