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帯に、「このミステリーがすごい第一位」と書かれていれば、読まざるを得ないでしょう。ミステリー系なので、詳述して内容に触れてしまうと残念になるので今回はサラッと。
四六番のハードカバーの本です。表紙にはカワイ子ちゃんが書かれておりますが、これも最終的には伏線の一つです。ああ、そういう事だったのねとなります。
内容的には、推理作家が美人の霊媒探偵と一緒に事件を解決してゆくお話ですが、彼らが幾つかの事件を解決して、それらの事件が最終章への伏線になって行くという構成です。各々の事件に関しては、若干ご都合主義的なところもありますが、まあ仕方がないのかと読了後に納得。
文体は非常に軽く、半分ラノベです。色々と賞を獲っているようですが、地の文では所々語り手の視点がころころ移ってしまうので少し戸惑います。担当編集がよくこれでOK出したなと思うところもありますが、まあ許容範囲内です。
小説の世界にどっぷり浸かって一気に読了というものではありませんでしたが、普段は小説をあまり読まないのだけれどもという人には濃度・長さともに適量ではないでしょうか。もちろん、コアな本読みにもお勧めです。