心房細動って聞いたことありますか。
不整脈の一種ですけど、脳梗塞の原因になるので有名です。心房細動から脳梗塞になった有名人といえば、まず頭に浮かぶのが長嶋茂雄さん。そして、小渕元総理やサッカーのオシム監督です。西城秀樹さんは違います。
心臓の病気で脳梗塞ってどういうこと?気になりますねぇ。ざっくりしたイメージで捉えると、心房細動は心臓の脈が適当に打っている状態なのです。ということは、心臓の中で血流の乱れや淀みが発生してそこに血の塊(血栓)ができるのです。その淀みの中で血栓がくるくる回っているだけなら問題ないのですが、これが血流にのって大動脈に出てしまうとさあ大変なことになります。言ってみれば、鼻血の塊みたいなものが血流に乗って頭の血管に飛ぶのもだから、これはひとたまりもありません。口に痺れがとか呂律が回らないなんて可愛い症状では済みません。太い血管が詰まるので、いきなり命にかかわります。幸い助かっても、大きな後遺症が残ることが多いのです。
心房細動があり、かつ75歳以上で高血圧のある人は、放っておくと4%の確率で脳梗塞になります。そこに糖尿病があると、危険度は6%に跳ね上がります。1年間で6%は多いですよ。100人に6人、すなわち16人に1人ですから相当高率です。
病院の定期受診でたまたま発見されることもありますが、主には自覚症状で発覚します。テレビや読書などの安静時に脈が速くなったりするようでしたらご相談ください。心電図で比較的容易に診断はつきます。